転職にも有利な専門看護師の資格を取ってキャリアアップしましょう!
認定看護師よりも資格取得の難易度が高いとされている「専門看護師」を目指すために必要な経験、教育課程に加えて、分野の種類や内容までをまとめました。
この記事があなたのキャリアップのお役に立ちますように!
専門看護師とは・・・
専門看護師とは、日本看護協会によって認定される資格のひとつで「複雑で解決困難な看護問題を持つ個人、家族及び集団に対して水準の高い看護ケアを効率よく提供するための、特定の専門看護分野の知識・技術を深めた人」と定義されています。
専門看護師の役割は、「実践・相談・調整・倫理調整・教育・研究」の6つとされており、患者や家族に対して高水準の看護を提供するだけにとどまらず、施設や地域全体の看護の質を向上させることが求められています。
専門看護師になるためには越えなくてはいけないハードルが多く、キャリア志向の人に向いてるものだと言えるでしょう。
というのも、臨床経験だけでなく、自ら学術的な知見を取り入れ看護を追及して分野のエキスパートにならなければ専門看護師にはなれないからです。
専門看護師の資格を取得するには・・・
一定期間の実務経験が必須
専門看護師の資格を取得するためには、実務経験が通算5年以上、そのうち通算3年以上は取得を希望する専門看護分野での実務経験が必要です。
また、取得を希望する看護分野における、以下の合計6項目について「看護実績報告書」の提出が必要となります。
- 看護実績
- コンサルテーション
- コーディネーション
- 倫理調整
- 教育活動
- 修士課程における研究活動
実務経験の他に、看護系大学大学院の修士課程を修了している必要がありますが、実務経験を積むことが資格取得に際して最も重要ですので、配属を希望する段階でキャリアプランを考えておくことが大事になります。
定められた教育課程を修了する
看護系大学大学院修士課程に入学したら、日本看護系大学協会専門看護師教育課程基準で定める26単位または38単位を取得します。
大学院によっては、一度実務経験を積んでからでないと受験できない大学院もありますので、あらかじめ希望する分野がある大学院の受験要項を確認しておきましょう。
大学院にて修士課程を修了するまでは、座学や臨床、研究等に専念する必要があります。
ですので、仕事を継続することは難しく、長期出張の扱い等で仕事を休んだり、休職か退職する場合も多いようです。
専門看護師資格取得までの3ステップ
- 看護師免許を取得
- 実務経験通算5年以上
- 看護系大学大学院入学、修了
※うち通算3年以上は特定分野での経験
※日本看護系大学協会が定める一定単位取得認定審査合格
※認定後も、5年後ごとに更新のための書類審査をうける必要があります
専門看護師の分野一覧
専門看護師の分野は全部で13種があります。
専門看護師の分野は認定看護師ほど多くはありません。
スタートした時期は認定看護師と変わりませんが、このように分野数の差が生じているのは、求められている役割の差と、1つの分野がカバーしている範囲の差が関係しているのかもしれません。
認定分野一覧
- がん看護
がん患者の苦痛を理解して、QOLの視点で水準の高い看護を提供すること - 精神看護
精神疾患患者に対して、水準の高い看護とリエゾン精神看護を提供すること - 地域看護
保健行政、学校保健、病産業保健、在宅ケアのどれかで看護を提供すること - 老人看護
嚥下障害や認知症などをもつ高齢者に対して水準の高い看護を提供すること - 小児看護
子どもの療養生活を支援し、他医療スタッフと連携して水準の高い看護を提供すること - 母性看護
女性と母子に対してより専門的な看護を提供すること - 慢性疾患看護
慢性疾患の管理、療養支援、健康増進などに関する専門的な看護を提供すること - 急性・重症患者看護
重症度や緊急度の高い患者に対して集中的な看護を提供すること - 感染症看護
施設や地域で集団・個人の感染予防と発生時の適切かつ迅速な対策に従事すること - 家族支援
患者の回復を促進することも目的に家族を支援すること - 在宅看護
在宅療養者とその家族が継続的な日常生活のもと在宅療養を受け続けることを支援すること - 災害看護
人的・物的資源が限られた中で被災者のメンタルヘルスも含む高水準の看護を提供すること - 遺伝看護
対象者の遺伝的課題を見極めて把握し診断・治療・予防に伴う意思決定を支援すること
まとめ
今回の記事では専門看護師の資格について紹介しました。
専門看護師になるということは、自分の専門性や高い知識・スキルを社会的に証明することができます。現在の職場での給与などの待遇に影響しますし、転職の時に役に立つことは言うまでもありません。
この記事を参考に専門看護師を目指してみてはいかがでしょうか!
あなたの看護師人生が実りあるものになるよう看護師のみかたはあなたを応援しています。